リットーミュージックから発売されている、ソエジマトシキさん(@toshiki_soejima)の教則本、「ネオ・ソウル・ギター入門」にチャレンジしました。
まずは1ヶ月くらいで駆け足でザザッとなぞっていきました。まだ最終課題曲は少しかじったくらいなのですが、全体を通じてのメッセージは、
「ネオ・ソウル・ギターを味見してみてね!」
といった感じ。
今回は本の内容というよりは、ザザッと全体を通して練習していく中で私の受けた印象や、こんな人に合いそう、といった個人的な感想を書いてゆきたいと思います。
買おうかなーどうしようかなーと思っている方はご参考にしていただければ幸いです!
ちなみに、最終課題曲はこんな感じなので、こういうのが弾きたい方は是非チェックしてみてください。
特徴的なポイント3つ
この本で特徴的だと感じたポイントはこちらです。
- 大事なとこに絞って、あとは潔くハショってる
- 似たようなフレーズが形を変えて何度も登場する
- 最終課題曲含めて全体が徹底して同じキー
私も今まで教則本をいくつか購入して、練習したりしなかったり(笑)を繰り返してきた人ですが、この3点が特に印象に残りました。どうしてそう思ったか、解説していきますね。
そして、全体を見終わった時に、計算されて作られているなあ…と感じました。
大事なとこに絞って、あとは潔くハショってる
この本の土台となっているのは、「マイナーペンタトニックスケール(ペンタ)」です。なのですが、そのスケールがどういったポジションで…みたいな説明はいちいちしていません。この潔いハショりっぷり。
ですが、ペンタを弾いたことがある人にとって入りやすい形で編集されています。
この本は実際、ペンタをもっとカッコよくネオ・ソウル・ギターに仕上げていきたいという悩みを抱える生徒と先生の会話で進んでいきます。
この生徒キャラを読者と同じ目線ととらえるのであれば、出発点は、あくまでペンタを弾いたことがある人、という感じです。
ペンタがあまりよくわからない…という方は、こちらの動画でペンタを予習してからチャレンジするのもアリだと思います。
似たようなフレーズが形を変えて何度も登場する
これをポジティブに取るか、ネガティブに取るかは人それぞれだと思いますが、ポジティブな面は、繰り返すことによりフレーズが定着することです。
たくさんのフレーズを紹介することよりも、少ない手数を使いこなすことに重点が置かれている気がします。
本の章立ては「ダブルストップ」「ジャズ要素」など、一見異なるトピックになっていますが、練習フレーズでは別の章で紹介されたフレーズも複合的に絡み合って、結果的に反復練習になっています。
練習のしかたを体現しているかのような構成です。
ネガティブな点としては、たくさんのフレーズを知りたい、辞書的に使いたいという方や、上級者の方には物足りない内容になるかと思います。
最終課題含めて全体が徹底して同じキー
教則本では、よくあるといえばよくあるのですが…だいたいAmペンタで弾くキーが中心という印象があります。
この本では、最初からBmペンタのキーで進んでいくので、より実践的です。
そして、最終課題曲も含めてずっと同じキーなので、似たようなフレーズが途中で登場してもそれを認識しやすいです。
また、ネオ・ソウル・ギターの特徴でもあるかもしれませんが、練習フレーズは一貫して同じ4小節のコード進行のループでできています。
なので、「このコード進行にはこんなフレーズも、こんなフレーズも当てはめられる」という理解ができます。
先ほどの似たフレーズが登場するのもそうですが、おそらくこの本自体、同じことを反復していくうちに定着させていくことを目指しているのだと思います。
どんな人におすすめ?
これらの特徴的だったポイントと合わせると、「ネオ・ソウル・ギター入門」はこういう人に合うんじゃないかと思いました。
- アドリブをおしゃれに弾きたいけど練習方法が確立されていない人
- 覚えることが多すぎると投げ出しちゃうけど、上手くなりたいと思っている人
- ペンタトニックスケールを弾いたことがある人
逆に、先ほども触れましたが「たくさんのフレーズを覚えたい」という人にはちょっと物足りなく感じる内容かもしれません。
そういう方には、同じ著者であるソエジマさんの「Neo-Soulギター攻略Note」の方が上級フレーズが掲載されているので合っているかと思います。
期待できそうな効果
私はちょうどこの本のターゲットに近いと思うので、この本を活用して練習したら効果がありそう!と感じました。
ザザッと全体を見て、これから自分の目的に合わせて集中的に取り組もうとしているところですが、こんなことを期待していますし、ちょっとだけ効果が現れてきている気がします。
- アドリブの練習のやり方が定着する
- 自分の持ってるフレーズに新たなフレーズをプラスオンできる
- ペンタ中心に指板の見え方を拡張する
このあたりをできるようになりたい!と思っている方には良いテキストになると思います。
ご参考になれば幸いです!