何かに集中していたり、新しいことを学びたい欲求が全開になっているとついつい予定を詰め込んでしまうことってありませんか?
私もここ3ヶ月間ほど自分を追い込んでるのかと思うくらい、音楽関連のイベントやレッスン、そのほかの予定をパンパンに詰め込んでいました。
はじめはどんどん新しい情報が入ってきて楽しいのですが、どこかで消化不良を起こしていくような気がしていきました。
頭が容量オーバー寸前だったので、先日久しぶりに何も予定を入れずに意図的にスカスカの休日を過ごしてみたら思いのほか充実していて目から鱗。
なんとなくわかってはいたのですが…たまには予定をスカスカにすることも必要なんですね。今回はスペースを作るということの意義について考えてみようと思います。
予定外のアウトプット
朝のギター練習を終えて別のことをしていたら、同居人がベースを弾き始めました。
本業(?)はドラムなのですが、この日はたまたまベースが弾きたかったようで、一緒に弾いたことがある曲を弾き始めました。
「あー、ずるい!」みたいな気持ちになって私もギターを出し、思いつきでアリモノの機材を繋げて簡易セッションがはじまりました。
これがめちゃくちゃ楽しい。
その後もしばらく私がコードを探り探りギターを弾いて、同居人が歌うといったかたちで遊んでいました。
久しぶりにレッスン!とか、ガッツリ練習!とか、ライブ本番!という感じではなく、肩の力を抜いて完成度や弾く内容は二の次で、純粋に音楽を楽しめました。
なんてことはない日常の一幕ですが、ひとしきり遊んだ後に、こういうことをもっと友達呼んでやれたら楽しそうだね!みたいな話にまで発展して、私としてはとても有意義な時間が過ごせて大満足でした。
機材の新しい使い方を発見するし、純粋に音楽を楽しめるしで、スカスカだったはずの休日に予定外のアウトプットを生み出しました。
学んだことを定着させる
私はもともと新しいことを学ぶのが好きな人間なので、夢中になってくるとついついインプット過多になってしまうことがあります。
ギターの練習も同じで、あっちのイベントではこの曲、レッスンではこの曲…みたいに結果的にバラバラと練習をしてなかなか思うようにいかないことが起こるようになりました。
練習したことをアウトプットする機会を作って、今まで以上にたくさん練習をしているつもりなのですが、前よりも定着しなくなっている気がする。
これまでとの違いを考えてみると、詰め込みすぎて頭のリソースがパンクしていたんじゃないかということに気づきました。
PCでいうところのメモリが足りなくなってアプリが落ちる現象に近いですね。
常に新しい情報を入れ続けるのではなくて、欲張らずに余白を作って整理する時間を取るのが、新しいことを学ぶのには必要なことなのだと思います。
よく勉強した後、寝ている間に脳が勉強したことを整理して記憶が定着すると言われますが、スペースを作るというのはこれと同じ効果があるのかもしれませんね。
欲張らない
日本むかし話に「舌切りすずめ」というお話がありました。かなり端折って説明すると、親切なおじいさんは得をして欲張りなおばあさんは損するという結末のお話です。
欲張っちゃダメよ、という教訓のお話なんだと思いますが、こうしてみると、私はまさに欲張りばーさんと同じで損する方にはまっていたかもしれません。
早くうまくなりたい!とか、早く覚えたい!とか、気持ちがどんどん空回っている状況になっていました。
予定をスカスカにするのはどこかもったいない気がして、積極的にスペースを作ることをしてきませんでしたが、逆に詰め込んでしまう方がせっかくインプットしたものがどんどん流れていってしまい、もったいなかったんだと気づきました。
フレーズをコピーするときも同じように、全部のフレーズを吸収してやろう!というよりも、せいぜいそこから学ぶのは1、2個くらいと思って実践するくらいがちょうど良いボリュームですよね。
最後に
おうちセッションをした後、同居人がおもしろいことを言いました。
予定していることは予想の範囲に収まってしまうんだよ。スペースを空けていれば、そこに予想外のものが飛び込んできてもっと楽しいと思うよ。
…と。なんだか真理をつかれた気がしました。
私も詰め込みすぎはほどほどにして、焦らずじっくり学んでいきたいと思いました。