ライブレポート

久しぶりのクラシックギターとオーケストラ

学生時代にクラシックギターのレッスンを受けた河野智美先生の演奏を聴きに「情熱のアランフェス×輝きのモーツァルト」というコンサートに行ってきました。

今は少しクラシックギターから離れているため、久しぶりにクラシックギター演奏、そして、オーケストラの演奏を生で聴く機会となりました。

少し離れてから、また自分の原点に立ち返るというのは新しい目線で見ることもできて新鮮でした。

今回はそのレポートを書こうと思います。

アランフェス協奏曲

感想の前に。今回メインとして演奏されたこの曲について少しだけお話したいと思います。

アランフェス協奏曲は、ホアキン・ロドリーゴによって1939年に作曲されたギター協奏曲です。

協奏曲というのは、ザックリ言うとソリスト(今回はギター)のバックにオーケストラがある編成の曲です。オーケストラfeat.ソリストみたいな感じ。

作曲者のロドリーゴさんはつい最近までご存命だった方です。(といっても、もう没後20年くらい経つみたいですが!)

情熱大陸というテレビ番組でギタリストの村治佳織さんが生前のロドリーゴさんに実際に会いに行くという企画もありました。

アランフェス協奏曲の中でも第二楽章はとても美しくて、このテーマはチックコリアの「スペイン」のイントロに使われるくらい有名で愛されているメロディーです。

私はこの曲は、両親からのプレゼントでもらった村治佳織さんのVHSで出会い、さらに友人からもCDをプレゼントにもらってその後繰り返し聴いていました。

全楽章それぞれに表情が違って素敵で、叙情的でありながら、アランフェス宮殿の風景も見えてくるような(行ったことないけど)、そんな色彩豊かな曲です。

大学受験の勉強中に繰り返し何度も何度も聴いていた曲で、高校卒業の頃にたまたま村治佳織さんが演奏されているのを聴きに行って涙を流すくらい感動したのを覚えています。

それぐらいに私の中でも思い出がつまった特別な曲です。

先生のギターとレッスンの思い出

先生の演奏で、はじめの音が出た瞬間、うわあ、すごく綺麗な音…と思いました。そうそう、クラシックギターってこういうなんとも言えない美しい音なんだよね…って。

先生が演奏後に司会者の方からのインタビューでこう仰っていました。

ギターは指で弾くとても繊細な楽器。だから演奏者の性格まで伝わる。

思わず客席で頷いてしまいました。先生のギターの音もまさにそんな感じで、ひとつひとつ丁寧で美しく、その場を楽しむかのような表情豊かな音色でした。

先生との出会いは本当に偶然でした。私がとある楽器屋さんでギターのレッスンを受けていたところ、たまたま当時習っていた先生が産休に入られて、その期間代打で教えてくださったという経緯。

このミラクルがなければレッスンを受けるどころか、「現代ギター」という雑誌で目にする雲の上ギタリストという紙面上での出会いになっていたかもしれません。

先生とのレッスンで忘れられないのが、終盤の時間に「この後のコマ入ってないし、楽しくなっちゃったからもっとやろう!」と言われて時間をすぎてもレッスンを継続したことです。笑

そんな感じで音楽が好きでお茶目なところもある先生なんだなーと思っていたので今回の演奏は、納得の音色でした。

オーケストラのココがいい!

一方、バックのオーケストラ。本当に、久しぶりにオーケストラの演奏を聴きました。

最近触れている音楽はだいたいアンプを通しての音がほとんどなので、生音の演奏を聴くのが久しぶり。

はじめのうちはアンプの音に慣れすぎて小さいと感じてしまうのですが、オーケストラの醍醐味は楽器の数や演奏者によって表現される多彩なダイナミクス。楽曲に表情をつける幅の広さを感じます。

クラシックの曲は特にそうなのですが、陰と陽の使い分けがとても巧みだなあと感じていて、それがオーケストラの作り出すダイナミクスとよく合うんですよね。

少人数編成のバンド演奏もいいけど、同じ楽器の音がミルフィーユ状になって聴こえてくるオーケストラもいいなあと思うのです。

あと、個人的に、本当に個人的になのですが、アランフェス協奏曲のイングリッシュホルンの音色がたまらなく好きで、もうこれ聴いただけでオーケストラ聴きにきてよかったと思えるくらい。笑

久しぶりにオーケストラを聴けて満足でした。

高校生ピアニストとモーツァルト

今回、ギター協奏曲とピアノ協奏曲という二本立てのプログラムだったので、モーツァルトの「ピアノ協奏曲第21番 ハ長調 K.467」も聴くことができました。

ピアノの曲は詳しくないのですが、上野樹里さんが主演されていたドラマ「のだめカンタービレ」でも使われていたためか、聴いたことのある曲でした。

そのソリストとして登場したのがなんと高校生の八木大輔さんという方。宣材写真がとても大人びて映っていたので20代かと思いきや、まさかのティーンでした。

こちらの演奏も素晴らしかったです。モーツァルトの曲は聴くとモーツァルトだとわかるようなフレーズがあります。

踊るようなコロコロした音遣いや、優しく半音で上がって、はてなマークがついているかのような問いかけるようなフレーズがまさにそれです。

八木さんはインタビューで「感性と理性の両方を使って有機的な音を出したい」と仰っていました。

本当にそれを実行しているなあというくらい、踊っているようなピアノ、優しい問いかけ、時にはパッション溢れるフレーズ。

有機的な音って、人が奏でる音楽で本当に大切な要素だなと思いました。高校生にして言葉でこの表現に行き着くってすごいですね。

そんな演奏とは裏腹に、インタビューの受け答えがシャイボーイ感満載でとても可愛らしかったのが印象的でした。

最後に

今回、このコンサートに行ったのは久しぶりにオーケストラ聴きたいなあと思ったタイミングでたまたま先生のアランフェス協奏曲が聴けるというのがわかったというミラクルからでした。

考えてみたら、先生に出会えたこともミラクルだったし、このタイミングで大好きなアランフェス協奏曲を先生の演奏で聴けたのもミラクルだったなあと思います。

そして、実はもうひとつミラクルがありました。物販でジャズのスタンダードも入った先生のCDを購入したのですが、その中に、私が先生にレッスンを受けたアンドリュー・ヨークの「Reflections」という曲が収録されていました。

最近、すこしソロギターの曲の練習も再開しているので、せっかく重なったミラクルですし、この機会に「Reflections」をまた練習しようかなと思います!

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